こんにちは!相続スタッフの伊藤です!
相続の手続きにおいて、遺産分割は最も重要な部分の一つです。特に、相続人同士の間で意見が分かれることが多く、円滑な分割を進めるためには知識と準備が欠かせません。本記事では、遺産分割に関する基本的な知識や注意点を解説します。名古屋で相続手続きを進める方、または遺言作成を検討している方に向けて、理解を深めていただける内容をお届けします。
この記事を読むと、以下のことが分かります:
遺産分割協議の基本的な流れ
特別受益や寄与分などの概念
未成年者や高齢者を含む場合の注意点
遺産分割協議書の作成方法と実務のポイント
遺産分割を進めていくにあたって悩んでいる方や相続手続きに不安を感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
遺産分割とは、相続人全員で被相続人の遺産(財産)をどのように分けるかを決めることです。相続人全員が合意しない限り、遺産分割は完了しません。
遺産分割には大きく分けて「遺言書がある場合」と「遺言書がない場合」に分かれます。遺言書がある場合は、その内容に基づいて遺産を分けますが、遺言がない場合は、相続人全員で協議して決定します。
遺言書がある場合:遺言書の内容を尊重し、相続人はその通りに財産を分けます。ただし、遺言書の内容が法的に有効であるかどうかを確認することが必要です。
遺言書がない場合:相続人全員が協議を行い、遺産分割を決定します。この協議が不成立の場合、家庭裁判所に申し立てて調停や審判を行うこともできます。
遺産分割協議は、まず相続人全員を確定することから始めます。その後、相続財産を調査し、どの財産を誰が相続するかを決めます。相続人が合意すれば、遺産分割協議書を作成して完了となります。
遺産分割において、相続人それぞれが受け取るべき相続分は、特別受益や寄与分の有無によって変動することがあります。
特別受益とは、相続人が被相続人から生前に贈与された金銭や財産のことを指します。この贈与分は、相続分に加算される場合があります。特に、大きな贈与を受けた場合は、他の相続人との公平を保つために、特別受益を考慮して相続分を調整します。
例:
一部の相続人が生前に家を贈与されている場合、その贈与分を相続分に含めることで公平に分ける必要があります。
寄与分は、相続人が被相続人のために特別な貢献をした場合に、その貢献に基づいて相続分が増える制度です。例えば、事業を一緒に運営していたり、親の介護をしていた場合などが該当します。
例:
長男が父親の事業を一緒に経営していた場合、その貢献度に応じて相続分を増やすことができます。
遺産分割協議は、相続人全員の合意で進める必要がありますが、未成年者や高齢者が相続人に含まれている場合、特別な配慮が必要となります。
未成年者が相続人の場合、法定代理人(通常は親)が代わりに協議に参加します。しかし、親が相続人である場合、親と子の間で利益相反が発生するため、家庭裁判所に対して特別代理人を選任する手続きを行う必要があります。
高齢者が相続人に含まれる場合、遺産分割協議の進行や書類の署名に支障が出ることがあります。そのため、高齢者には精神的なサポートや法律的な支援が重要です。特に認知症の兆候がある場合、成年後見人を選任することが考慮されます。
遺産分割が決まった後は、遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・押印を行います。この協議書は後々の証拠となる重要な書類であり、遺産分割の内容を明記し、法的に効力を持つものです。
遺産分割協議書には、以下の内容を記載します:
相続人全員の氏名・住所
相続財産の詳細(不動産、預金、株式など)
遺産分割の方法(どの財産を誰が相続するか)
遺産分割協議書の作成に不安がある場合、司法書士や弁護士の支援を受けることができます。専門家が関与することで、手続きがスムーズに進み、後々のトラブルを防ぐことができます。
遺産分割は、相続人全員の協力と合意が必要な手続きです。特別受益や寄与分、未成年者や高齢者が関わる場合の注意点など、注意しなければならない要素が多いことがわかりました。遺産分割協議をスムーズに進めるためには、しっかりとした準備と専門家のサポートが欠かせません。
名古屋で相続手続き代行や遺言作成を検討されている方は、ぜひ私たちの司法書士事務所にご相談ください。相続手続きに関する悩みを解決し、円滑な遺産分割をサポートします。
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