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コラム
2026.2.3

相続登記を放置すると、実際どうなる?①

相続登記を放置すると、実際どうなる?①

―「今すぐ困らない」が一番危ない理由 ―

「相続登記は、売るときにやればいいと思っていました」
「特に困っていないので、まだ何もしていません」

相続の相談現場で、最も多く聞く言葉です。
そして同時に、後から大きな問題につながりやすい考え方でもあります。

相続登記は、やらなくてもすぐに生活に支障が出るものではありません。
だからこそ、放置されやすく、気づいたときには手遅れになってしまうのです。

この記事では、
「相続登記を放置すると、実際どうなるのか」
その入口として、まず知っておいてほしい現実を解説します。


相続登記とは、そもそも何をする手続きなのか

相続登記とは、亡くなった方名義の不動産を、
相続人名義へ変更する手続きのことです。

たとえば、

  • 実家の土地・建物

  • 親名義の駐車場

  • 使っていない古い土地

これらは、相続が発生しただけでは自動的に名義が変わりません

法務局で正式な登記手続きを行って、はじめて
「自分の不動産」として扱えるようになります。


「相続登記をしなくても困らない」は本当か?

結論から言うと、
短期的には困らないが、長期的には必ず困る
というのが実務の実感です。

すぐに困らない理由

  • 住み続けられる

  • 固定資産税の納付書は届く

  • 誰からも注意されない

このため、
「急がなくてもいい」
「そのうちやればいい」
と判断されがちです。

しかし、水面下でリスクは積み上がっている

相続登記をしないまま時間が経つと、
目に見えないところで、確実に問題が増えていきます。


相続登記を放置すると起きる“最初の問題”

不動産を自由に処分できない

名義が亡くなった親のままでは、

  • 売却

  • 贈与

  • 担保に入れる

といったことができません。

「いざ売ろう」と思ったタイミングで、
はじめて相続登記の必要性に気づく方も多いですが、
その時点ですぐに登記できるとは限らないのが問題です。


放置が長引くと、何が一番怖いのか

相続登記を放置する最大のリスクは、
**「相続関係がどんどん複雑になること」**です。

相続人が亡くなるとどうなる?

たとえば、兄弟3人で相続した不動産を放置している間に、
そのうちの1人が亡くなると、その人の相続人(配偶者・子)が関わってきます。

こうして、

  • 相続人が増える

  • 関係者が遠縁になる

  • 連絡が取れない人が出てくる

といった状態になり、話し合い自体ができなくなることがあります。


「次の相続」で一気に難易度が上がる

相続登記をしないまま、次の相続が発生すると、
いわゆる「数次相続」の状態になります。

本来なら、

  • 兄弟だけで

  • 比較的短期間で

終わるはずだった手続きが、

  • 甥・姪、その配偶者

  • 場合によっては未成年者

まで関係してくることもあり、
解決までに何年もかかるケースもあります。


実際の相談で多い「放置してしまった理由」

相続登記を放置してしまった理由を聞くと、

  • 忙しくて後回しにしていた

  • 兄弟で話がまとまらなかった

  • そもそも必要だと思っていなかった

という声がほとんどです。

悪意があるわけではありません。
「知らなかった」「きっかけがなかった」
それだけで、問題が大きくなってしまうのが相続登記の怖さです。


この段階で知っておいてほしいこと

相続登記は、

  • 早くやるほど簡単

  • 時間が経つほど難しくなる

という特徴があります。

「今すぐ困っていないから大丈夫」
と思っている方ほど、
実は一番リスクが高い状態にいると言えます。


まとめ|相続登記の放置は「静かに進行するリスク」

相続登記を放置しても、
すぐに大きなトラブルが起きるわけではありません。

しかし、

  • 気づいたときには相続人が増えている

  • 話し合いができない

  • 手続きが進まない

こうした状態になってからでは、
時間も費用も、精神的負担も大きくなります。

次回の記事では、
相続登記を放置した結果、実際に起きたトラブルを具体的に解説します。

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