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コラム
2026.2.16

相続人の中に行方不明者がいる場合、相続手続きはどうなる?

相続人の中に行方不明者がいる場合、相続手続きはどうなる?

相続手続きを進めようとしたとき、

  • 相続人の一人と何年も連絡が取れていない

  • 住所は分かっているが返事がない

  • そもそも今どこに住んでいるのか分からない

このようなケースは決して珍しくありません。

しかし、相続手続きでは原則として相続人全員の関与が必要です。
行方不明者がいる場合、そのままでは遺産分割協議を成立させることができません。


連絡が取れない=すぐに手続きできない

相続では、

  • 遺産分割協議書への署名・押印

  • 不動産の相続登記

  • 預貯金の解約

これらに原則として相続人全員の同意が必要です。

一人でも欠けていると、金融機関や法務局では手続きが進みません。

「他の人だけで決めてしまおう」という形は、法律上認められません。


まずは本当に所在不明かを確認する

「連絡が取れない」といっても、状況はさまざまです。

  • 住民票上の住所は分かる

  • 郵便は届くが返信がない

  • 住民票の住所も不明

まずは戸籍や住民票の附票を取得し、現在の住所を確認します。
単に疎遠になっているだけで、所在が判明することもあります。


本当に所在が分からない場合の対応

どうしても居場所が分からない場合、
家庭裁判所に申し立てをして「不在者財産管理人」を選任する方法があります。

不在者財産管理人とは、
行方不明者に代わって財産を管理し、必要な法律行為を行う人です。

選任された管理人が、
不在者に代わって遺産分割協議に参加します。


さらに裁判所の許可が必要になることも

不在者財産管理人が選任されたあとも、
遺産分割の内容によっては、家庭裁判所の許可が必要になります。

なぜなら、不在者本人の利益を守る必要があるからです。

極端に不利な分割内容は認められません。


長期間の行方不明の場合は「失踪宣告」も

長年にわたり生死不明の場合、
「失踪宣告」という制度を利用できる可能性があります。

  • 原則7年以上、生死不明

  • 特別失踪の場合は1年以上

失踪宣告が確定すると、法律上は死亡したものとみなされます。

ただし、手続きには時間がかかり、
慎重な判断が必要です。


勝手に進めることのリスク

行方不明者を除外して遺産分割を行った場合、

  • 相続登記ができない

  • 後日無効を主張される

  • トラブルが長期化する

といった重大な問題が生じます。

「とりあえず形だけ整える」という対応は非常に危険です。


早めに状況を整理することが重要

行方不明者がいる相続は、

  • 戸籍調査

  • 住所調査

  • 家庭裁判所への申立て

など、通常よりも時間がかかります。

相続登記の義務化も始まっているため、
「そのうち何とかしよう」と放置することはリスクになります。


まずは選択肢を知ることから

行方不明者がいる場合でも、
法律上の手段は用意されています。

大切なのは、

  • 本当に所在不明なのか

  • どの制度を使うのが適切か

  • 手続きにどれくらい時間がかかるか

を早めに整理することです。

相続は、放置すればするほど複雑になります。
行方不明の相続人がいる場合こそ、早めの対応が円滑な解決につながります。

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