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コラム

2024.12.17

親の兄弟が亡くなった場合、甥・姪である自分は相続人？

こんにちは。

相続スタッフの伊藤です。

もう2024年も終わりですね。みなさま、年の初めに立てた目標などは達成できそうですか？私は、自分に甘かった1年だなと反省しております。来年は自分の限界を突破できるよう、日々精進していきます！

さて、本題です。

今回は

「親の兄弟が亡くなった場合、甥・姪であるご自身が相続人になる可能性があります」

というテーマについてお話しします。

相続のお手続きでは、早い段階で「相続人の調査」を行います。法定相続人とは、民法によって被相続人（亡くなった方）の財産を相続する権利を認められた人のことを指します。遺言書がない場合は、原則として法定相続人全員が集まって遺産分割について協議を行います。

法定相続人とは？

法定相続人になるのは、被相続人の配偶者と、被相続人の血族です。

• 被相続人の配偶者：常に法定相続人となります。
• 血族の法定相続人：以下の相続順位によって決まります。

1. 第1順位：子ども、またはその代襲相続人（直系卑属）
2. 第2順位：親や祖父母（直系尊属）
3. 第3順位：兄弟姉妹、またはその代襲相続人

上記の中で、最も上位の順位のみが法定相続人になります。たとえば、被相続人の子どもがいる場合、子ども（と配偶者）のみが法定相続人となります。

代襲相続によって甥・姪が法定相続人になる場合

親の兄弟が亡くなり、第1順位、第2順位の相続人が不在の場合、第3順位の兄弟姉妹（親）が法定相続人となります。しかし、兄弟姉妹が相続時点で亡くなっている場合、甥・姪が代襲相続人となる可能性があります。

代襲相続とは？

代襲相続とは、被相続人より前に法定相続人が亡くなっている場合に、その子どもへと相続権が移ることを指します。

たとえば以下の場合、甥・姪が代襲相続人となります。

• 被相続人の子どもや孫（第1順位）がいない。
• 被相続人の親や祖父母（第2順位）が他界している。
• 被相続人の兄弟姉妹である親も亡くなっている。

注意すべきポイント

甥・姪が代襲相続を行う場合、以下の点に注意が必要です。

1. 相続放棄の検討

相続では、プラスの財産だけでなく、借金やローンといった負債も相続します。負債が多い場合や管理が煩雑な不動産が含まれる場合は、相続放棄を検討しましょう。

2. 遺産分割協議の参加

遺言書がない場合、相続人全員で遺産分割協議を行います。法定相続割合はあくまで目安であり、相続人全員の同意があれば分割割合を変更できます。

3. 遺留分の権利がない

甥・姪には遺留分がありません。遺留分とは、法定相続人に最低限保証された遺産の取得割合ですが、兄弟姉妹およびその代襲相続人である甥・姪には適用されません。

4. 相続税の2割加算

甥・姪が相続する場合、相続税が通常の2割増しとなります。被相続人の配偶者や直系卑属と異なり、相続税の負担が重くなる点に注意しましょう。

5. 再代襲は発生しない

甥・姪への代襲相続は認められますが、再代襲（さらにその子どもへの相続）は発生しません。そのため、代襲相続人が亡くなっている場合は、他の相続人に遺産分割が行われます。

6. 手続きに時間がかかる

甥・姪が代襲相続人となるケースでは、収集する戸籍が多く、相続人同士の関係性が薄いため、協議や手続きに時間がかかる可能性があります。高齢の相続人が多い場合、さらに手続きが複雑になることもあります。

初動を早く行うことが重要

どのような相続でも、早めに手続きを進めることでスムーズに進行できます。特に代襲相続が発生する場合、相続人調査や戸籍収集の手間が多いため、専門家に相談することをおすすめします。

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