あいち相続ひろばの野々山です。
一宮市や春日井市で相続した古家付き土地の売却を検討している方の中には、建物の老朽化や未登記、境界問題などで、思わぬトラブルを心配される方が少なくありません。特に売却契約後に瑕疵や追加費用が発生すると、家族に負担がかかるケースもあります。
本記事では、一宮市・春日井市で増える古家付き土地の売却トラブルと、司法書士・行政書士を活用した安心の相続手続や契約前チェックの方法を分かりやすく解説します。
この記事を読むと、
売却前に確認すべき法律・手続きのポイント
古家付き土地で起こりやすいトラブルの具体例
安全に売却するための専門家活用法
がわかります。
特に、一宮市・春日井市に実家の古家付き土地を持つ50代~60代の方や、相続手続や売却で不安を抱える方に向けた内容です。安心して土地を整理し、家族に負担をかけずに売却するための情報を提供します。
一宮市・春日井市では、相続によって古家付き土地を取得する世帯が増えています。古家が老朽化している場合、建物の安全性や瑕疵(かし)担保責任が問題になることがあります。瑕疵とは、建物や土地に隠れた欠陥があることを指し、売却後に買主から補修や損害賠償を求められる原因になり得ます。
さらに、相続手続が完了していない土地は、登記上の所有者が被相続人のまま残っているケースも少なくありません。未登記の建物や土地は、買主が金融機関から融資を受ける際の障害になることもあり、売却価格や取引条件に影響します。
古家付き土地を安全に売却するためには、以下のポイントを確認することが重要です。
相続手続の完了
被相続人の戸籍や住民票、遺産分割協議書を整理し、司法書士を通じて登記を完了させる。
登記が完了していないと、買主が金融機関ローンを組めない場合があります。
建物の状況確認
老朽化による構造上の問題、雨漏りや腐食などの瑕疵を専門家に確認。
解体費用や補修費用を事前に見積もることで、価格交渉時にトラブルを避けられます。
境界確認と測量
土地の境界が不明確だと、売却後に隣地とのトラブルになることがあります。
測量士による境界確認や公図の整備が安心です。
売却条件と契約書のチェック
契約書に「瑕疵担保責任の範囲」や「解体費用の負担」などを明記。
専門家による契約書チェックで、後々のトラブルを防ぎます。
一宮市・春日井市では、以下のような事例が報告されています。
解体費用の負担で買主と揉めたケース
建物老朽化により解体が必要となったが、売買契約時に費用負担を明確にしていなかったため、契約後に追加費用の請求でトラブルに。
未登記建物が原因で融資不可
相続登記が未完了で、買主が住宅ローンを利用できず、契約が白紙になったケース。
境界不明確で隣地と争いに
売却後に境界線が不明確で隣地の所有者と土地利用を巡って紛争。裁判に発展した例もあります。
戸籍・住民票の収集
被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人の戸籍を取得。
遺産分割協議
相続人全員で話し合い、土地の扱い(売却・共有・贈与など)を決定。
登記申請
司法書士に依頼して土地・建物の名義を正式に変更。
必要に応じて測量や境界確定も同時に行う。
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