あいち相続ひろばの野々山です。
刈谷市にお住まいの皆さんの中には、将来的な相続を意識して「自宅や実家の不動産評価が高く、相続税が重くなるのでは」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。特に金融資産がある程度ある場合、現金だけで相続税を支払えるかどうか心配になることもあるでしょう。
この記事では、刈谷市で相続税対策を考える際に不動産が果たす役割を中心に、自宅や実家を活かした節税方法や売却・活用の選択肢を詳しく解説します。記事を読むことで、刈谷市の土地評価や路線価の特徴、相続税の具体的な試算、そして適用可能な特例の利用方法まで理解できます。
本記事は、刈谷市在住で自宅や実家の相続を控えており、相続税の負担を抑えつつ家族間で公平に分配したい方、さらに専門家に相談する前に基礎知識を整理したい方に最適です。
刈谷市で相続税対策を考える際、不動産と金融資産の合算による課税対象額を理解することが重要です。前編で紹介した通り、土地評価が高い地域では、金融資産が少なくても相続税が発生することがあります。ここでは、具体的な数字を用いてシミュレーションを行い、節税のポイントを解説します。
相続税は、課税対象額から基礎控除を差し引いた額に対して課税されます。基礎控除の計算式は次の通りです。
基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
例として、法定相続人が配偶者1人+子ども2人の計3人の場合:
3,000万円 + 600万円×3人 = 4,800万円
課税対象額が4,800万円を超える場合、相続税が発生します。
刈谷市駅近の土地30坪(固定資産税評価額2,800万円)+建物評価1,000万円、金融資産1,000万円の場合を考えます。
土地+建物=3,800万円
金融資産=1,000万円
課税対象額=4,800万円
基礎控除=4,800万円
この場合、課税対象額はちょうど基礎控除と同額であり、相続税は発生しない可能性があります。しかし、路線価や土地補正により評価額が上がると、数百万円〜数千万円の税額が発生することもあります。
不動産評価を下げるための代表的な制度が小規模宅地等の特例です。これは、被相続人が住んでいた宅地や事業用地を一定条件で評価額を最大80%減額できる制度です。
自宅(居住用宅地)の場合:最大80%減額
適用条件:相続人が引き続き居住すること、相続開始前から所有していることなど
例えば、先ほどの例で自宅の土地3,000万円が特例適用で600万円まで評価額が下がると、課税対象額は大幅に減少し、相続税がゼロになる可能性もあります。
配偶者控除:配偶者が相続する場合、法定相続分または1億6,000万円まで非課税
生前贈与:年間110万円までの贈与は非課税で、数年に分けて贈与することで課税対象額を減らせます
刈谷市では、土地評価が高いため、生前に一部の不動産や金融資産を贈与しておくことで、将来的な税負担を抑える効果があります。
相続税対策の一環として、次のような情報を整理しておくと手続きがスムーズになります。
固定資産税評価額と路線価の確認
土地面積、建物の延床面積、築年数の整理
預貯金・生命保険・投資資産の額と所在
法定相続人の確認と家族構成の整理
これらを事前に把握することで、税理士や司法書士との相談が効率的になり、不動産活用による節税の効果を最大化できます。
中編では、不動産と金融資産の組み合わせによる相続税への影響を解説しました。
刈谷市の土地評価は高く、金融資産と合算すると課税対象額が基礎控除を超えるケースがある
小規模宅地等の特例や配偶者控除、生前贈与を活用することで、相続税を大幅に軽減可能
相続手続では、土地・建物・金融資産・家族構成を整理して専門家に相談することが重要
後編では、具体的な不動産活用法や売却・賃貸による相続税対策の選択肢を詳しく解説していきます。
相続や不動産・家族信託で
お困りの方お気軽にご相談ください。
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