あいち相続広場の野々山です。
「信託の委託者とは誰のことか?」「委託者を法人にできるのか?」といった疑問をお持ちではありませんか。特に不動産オーナーや資産管理会社の設立を検討される方にとって、委託者の役割や権限を正しく理解することは、相続対策・資産承継に直結する重要なポイントです。
この記事では、信託における委託者の基礎から、法人を委託者にする場合の実務的なメリットとデメリット、さらに委託者が持ち続けられる権限や注意点まで、幅広く解説します。特に、名古屋市中心部で賃貸マンションを複数所有し、資産管理会社の設立を検討している不動産オーナーの方にとって実践的な内容となるよう構成しました。
読み終えるころには「委託者についての疑問が解決し、自分の資産承継にどう活用できるか」が明確にイメージできるはずです。相続や事業承継を真剣に考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
委託者は信託契約で次のような権限を残すことが可能です。
受託者の解任権
受益者の変更権
信託の終了権
ただし、権限を持ちすぎると「形式だけの信託」と判断され、税務否認のリスクが高まります。
委託者が死亡すると、信託契約で定めたルールに従って承継が進みます。ここで重要なのは「第二受益者」「予備的な受託者」を事前に指定しておくことです。
これにより、委託者死亡後も契約通りに財産管理が継続し、相続争いを防ぐことができます。
信託契約が税務上否認される典型的なケースは以下です。
委託者が実質的にすべての権限を保持している
信託の実態がなく、資産移転の節税スキームにしかなっていない
贈与税・相続税の課税関係を無視した契約内容
これを回避するには、税理士や司法書士などの専門家と連携し、契約設計段階から税務リスクを検証することが不可欠です。
まとめ
本記事では、「委託者」に関する基本的な知識から、法人を委託者にする場合の実務、委託者が持つ権限や注意点まで幅広く解説しました。
委託者は信託の設計者であり、契約に基づき限定的な権限を持つ
法人も委託者になれるが、税務処理や契約設計は専門的知識が必要
委託者が持ち続けられる権限はあるが、持ちすぎると信託が否認される可能性がある
承継設計では、委託者死亡後を見据えて第二受益者や予備受託者を設定することが重要
名古屋市中心部で賃貸マンションを複数所有するような富裕層オーナーにとって、委託者の役割を正しく理解することは、資産承継の最適解を導く第一歩です。信託や法人化を検討する際は、ぜひ専門家と相談し、税務面・法務面を総合的に確認してください。
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